オリジナル曲:「走れ!逃亡兵」を書いた理由

スポンサーリンク

まず言っておきたいこと

自分は、戦争が嫌いだ。
起きてほしくないと思っている。
でもそれは、すべての兵士を否定するという意味じゃない。

侵略されようとしている国で、
家族や生活の土地を守るために
自ら志願して兵士になる人がいる。

それについては理解している
自分が同じ状況になったとき、
同じ事が出来るかはわからないけど・・

ロシアの現状

ロシアには職業的軍人がいるが、戦時にはそれだけでは兵士が足りない。

なのでロシアには義務としての徴兵制度がある。
18歳~30歳の男性(2023年までは18歳~27歳だった)が対象
いつ徴兵されるかは分からない。
突然呼び出し通知が来るらしい。

徴兵を拒否すれば刑務所に入る可能性があり、
多くの若者が今回の戦争で国外へ逃げたという報道も多数あった。

形式上は「徴集兵は訓練のみで、戦場には送られない」という規則があると言われていたが、
「訓練だ」と説明されながら、騙されるような形で戦場へ送られているという話が伝わっている。

この曲を作ったきっかけ

今年初め「ロシアと北朝鮮の兵士の脱走が相次いでいる」というニュースを見た時
「自分も生まれる国が違ってたら、この中の一人だったかもしれない・・」と思った。
それで「逃亡兵を応援する歌を書こう」と思ったんだ。

「逃亡兵」という言葉には、
裏切り者、卑怯者、責任放棄――
そんなネガティブなイメージが強く植え付けられている。

でもそれって、本当に正しいだろうか。

その視点は、
多くの場合、戦争を遂行する側の論理だ。
国家や軍の都合から見た「正しさ」だ。

現在のロシアや北朝鮮兵士の立場に立てば、
強制的に連れてこられ、知らない土地に放り込まれ、
命を懸けて人を殺せと言われる。

そんな状況で
「冗談じゃない」「逃げたい」と思うのは、
人間としてごく自然な感情じゃないだろうか。

だからこの曲では、
むしろ逃亡兵を応援したかったんだ。

タイトルが決まった瞬間

「逃亡兵を応援する歌」という軸が決まったあと、
タイトルは驚くほど自然に決まった。

「走れ!逃亡兵」

これは命令でも、皮肉でもない。
「生きろ」「逃げ切って」「生還して」
そんな気持ちを込めた、声援だ。

同時に、
「兵(へい)」と「Hey!」をかけるアイデアも
ほぼ同時に浮かんだ。

Hey!
それは一人の声じゃない
大勢が支援する声だ。

この発想が出たとき、
敬愛しているチャック・ベリーの
「Go, Johnny, Go!」が頭に浮かんだ。

主人公を励まし、
前へ走らせる、あのコール

自分にとっての
**“Go, Johnny, Go!Go!”**が、
**“走れ!逃亡兵(Hey!)”**だ

納得できない不条理

国民の反対の声を無視して戦争を始めた張本人は
安全な場所で守られてるのに、
もともと戦争に反対していた一般人が
強制的に戦場へ送り込まれ、亡くなっていく
こんな不条理が、あっていいのだろうか?

そこに強い憤りを感じた。
だから、この歌を書いた。
無力な自分には、こんなこと位しか出来ないから・・

ロシア、ウクライナ、北朝鮮、国籍関係無く
「その人の命はその人のもの」のはずだ
「逃亡兵、悪くないだろう!」と声を大にして言いたい!

むしろ全員、逃亡すれば戦争無くなるのに・・という
そんな歌詞

歌詞

『走れ!逃亡兵』

反戦集会から家に戻ってきたら
軍当局が押しかけて来て、俺に通知を手渡しながら
徴兵に応じるか刑務所か選べと言う

徴集兵は戦場に送られる事はないと
言っていたのに、今俺達どこへ向かってる?
騙されたのさ!ここは燃え上がる戦場~!

走れ!逃亡兵 お前だけの命
走れ!逃亡兵 誰の物でも無い
愛し続けてる 人達へ
生きて・生きて・戻れ!

奴らを憎めと繰り返し流れる
フェイクだらけのプロパガンダなんだ
やってらんねぇ!でも不気味なドローンが追いかけて来る

宿営地に爆弾の雨が降り始めて
部隊は混乱。逃げるなら今しかない
「戻れ、戻らんと撃つぞ!!」と叫んでいたが、
ホントに撃って来るなんて狂気の沙汰だぜ!

走れ逃亡兵 お前だけの命
走れ逃亡兵 奴らのおもちゃじゃない
祈り続けてる 人の元へ
生きて・生きて・戻れ!

独裁者はいつでも 逃げ回るだけ
何人死んでも 何も感じない
戦争ゲームに 今だ夢中で
止めろとゆーのに 駄々こねるだけ
そんなにやりたいなら、自分で行けばいいだろ最前線まで!

オイラ逃亡兵 どうやらお前も逃亡兵
みんな逃亡兵 世界中逃亡兵
この長い夜が 明けるまで
生きて・生きて・戻れ!

YouTube動画

だから「走れ!逃亡兵」